くりくりまろんのマリみてを読む日々

2006-01-01から1年間の記事一覧

追体験の重奏② ― 「無印」への回帰と展開

こともあろうに、新刊発売から一週間以上経っているのにまだ読めていません。いわゆるネタバレは普段は気にせず、他の方々の感想を読んでから取り掛かることも多いのですが、今回はまっさらの状態で読み始めてみようかと思っているところです。発売直後の掲…

追体験の重奏① ― 「未来の白地図」から

一言の下にネタと切り捨てられかねない、しかしそれでも一つの見方として纏めてみたい、今日はそんな葛藤に満ちた題です。 柏木氏の言葉や後には山百合会も巻き込んでさまざまな考え方があることを知り、それでも祐巳は「私の妹に」と瞳子に言って断られてし…

瞳子と「演劇」を中心に⑰ ― 取り込まれゆく祐巳の要素

透徹した対象への没入 翻って「ジョアナ」の瞳子がどのようであったかをみてみますと、一貫して「居場所があるかないか」ということに拘っているのがわかります。要らないと言われて矢も盾もたまらず出奔したが、やはり要る存在であることを再認識して自ら戻…

瞳子と「演劇」を中心に⑯ ― 初めに「私」ありき

「くもりガラスの向こう側」、あらすじが発表されているようですね。もやもやとした、不分明な憂鬱が描かれるのでしょうか。しかし向こう側も垣間見えるのだとすれば少し怖いような希望もあるような。題名自体がサスペンドな感じで不安を掻き立てます。 姉妹…

瞳子と「演劇」を中心に⑮ ― 対象と深く関わること

瞳子・祐巳≒祐巳・弓子 「特別でない〜」と「ジョアナ」で異なる二方向から描かれた祐巳と瞳子の話は、我慢強い相互理解の物語ではありませんでした。瞳子は状況をひたすらまくし立てながら自己完結して問題は自分で解決したので、一見、祐巳の言葉のほとん…

『未来の白地図』 ― 役との繋がり

明けましておめでとうございます。更新頻度が矢鱈に低くしかも読みづらいブログに関わらず、目を通したりコメントを寄せてくださる方々がいるのは有難い限りです。 ラストスパートに入ったプリキュアに関連する方々の記事も昨年は沢山読ませていただきました…