くりくりまろんのマリみてを読む日々

2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

追体験の重奏① ― 「未来の白地図」から

一言の下にネタと切り捨てられかねない、しかしそれでも一つの見方として纏めてみたい、今日はそんな葛藤に満ちた題です。 柏木氏の言葉や後には山百合会も巻き込んでさまざまな考え方があることを知り、それでも祐巳は「私の妹に」と瞳子に言って断られてし…

瞳子と「演劇」を中心に⑰ ― 取り込まれゆく祐巳の要素

透徹した対象への没入 翻って「ジョアナ」の瞳子がどのようであったかをみてみますと、一貫して「居場所があるかないか」ということに拘っているのがわかります。要らないと言われて矢も盾もたまらず出奔したが、やはり要る存在であることを再認識して自ら戻…

瞳子と「演劇」を中心に⑯ ― 初めに「私」ありき

「くもりガラスの向こう側」、あらすじが発表されているようですね。もやもやとした、不分明な憂鬱が描かれるのでしょうか。しかし向こう側も垣間見えるのだとすれば少し怖いような希望もあるような。題名自体がサスペンドな感じで不安を掻き立てます。 姉妹…