もう少しで瞳子は祐巳を好きになるような気がします

上書きも妹候補も一人称があるかが決め手かも@〔おけぐわの日記〕さまでの瞳子についての話にトラバさせていただきます。(いつも視点がユニークで、楽しく拝見しております。)

特に祐巳と深く心を通わせる人物については、その人が何を考えているかを直接描写するのを作者は避けているような気がするのです。その理由は多分、そういう描写は祐巳への感情移入を妨げることになるからだと思われます。

おっしゃる通りです。感心しました。互いの食い違いもあるかもしれませんが、敢えてそれを伏せることで理解を深める過程や努力が趣き深く受け取れるようになるのかも知れませんね。
引用されているTransparencyの透-架さまの10月25日(月)の記事《瞳子をいまいち好きになれない理由》での

瞳子の心情が自分の視点で語られない以上はまだ私の傷は埋まらないようです。

なのですが、確かに瞳子視点の話があればいろいろと事情があるのだなと分かって良いと思います。そうすれば、サイトで詳しく挙げて書かれている各エピソードの多くが、同情の余地があるとか納得行くことになるのかも知れませんね。
ただ同時に『瞳子祐巳と祥子を競るライバルというよりむしろ、もともと祐巳の性質自体が嫌いというニュアンスの強い人』なのではと思うので、仮に心情が描かれてもやっぱり祐巳のことが嫌いな瞳子は許せないという人には向かないかも、と思っています。というのは、
・「おめでたい」と今までも良く言われていますが、「特別でないただの一日」でも祥子のことを抜きにして祐巳に対して「腹が立つ」と言っています。祐巳の性質への言及が多いです。また、「祥子さまが好きな瞳子ちゃんのはずなのに」別のことに気を取られている瞳子がときどき出てきます。
・「メタな話」なのですが、マリみてはぬるま湯に浸かった世界にはしたくないというメッセージがときどき感じられます。「毒」を忘れない、あるいは常にバランスを取っている、と言えると思います。*1祐巳は皆に可愛がられるのですが、それは祐巳の独特の魅力によります(必ずしも不条理なものではなくて、例えば祥子や聖の側の事情というのも次第に分かるというものですが)。そのような画一的な図式が確立しかかっているところへ対抗するようにして祐巳の性質自体が嫌いな人、ということで瞳子が出てきたのではないか。作っては壊し、新しい関わり方が出てくることでマリみての世界が広げられているのではないか。
と考えるからです。少なくとも「パラソルをさして」までは祐巳のことが単純に嫌いだったのではないかと。(瞳子が悪いとか悪くないとかという問題とは少し別です。)

ツンデレ」の意味

そして以前のエントリにも書きましたが、瞳子は、祐巳のことをあまり快くなく思っている自分しか知らず、しかしそれだけで割り切ることができないので少し不安定になっているのではと思います。そういう状況を何と言えば良いのでしょうか。無防備な顔をした祐巳に迫られると、ごく微かな不安を感じてしまうのではと思います。

瞳子祐巳のどんなところが好きなのだろうか

これはとても難しいと思います。他の登場人物でも(一目ぼれが最初にあるとしても)、いろいろな話があってからやっとおぼろげに読者にも分かるといったものです。自分としては今のところ、瞳子祐巳の受け入れられない部分、おそらくは祐巳の何の屈託も無く依存・被依存の関係に入れる点こそが「気になっている」のであって、それを整理していくことがいわゆる瞳子にとっての成長なのかなとぼんやり考えています。その様子が「特別でないただの一日」の何気ない瞳子の言動に表われていると思います。
瞳子には祐巳とはまた違った良さがあるのではと思うので、その点で好きですね。だんだん妄言になってきましたが終わらせていただきます。

「チェシア・ライブラリー」様・祐瞳SS

チェシア・ライブラリーのshion_Kさま、2004.11.1 付の「一寸一言」での取り上げありがとうございます。祐巳瞳子に力を入れ、系統立てて書かれている方からの反響ということで特に嬉しかったです。
補完するようなもの、オリジナリティの強いものなど沢山書かれています。《CHRISTMAS CHORUS》は学園の雰囲気が良く伝わってきました。蟹名静嬢は、登場の機会は少ないがとても気になる人物です。まだ書かれていない将来の場面を書いたものも洒落ていますね。

*1:抽象的なレベルでは…
①マリア様の庭が季節が来ると銀杏の実で堪らなく臭くなる上、物凄い美少女の志摩子さんが銀杏の実が好き⇒読者は訝しく思う(ちなみに臭い実を拾うというのは、「聖女のように清らかな志摩子さんには違和感のあるものを受け入れる力もある」ということの譬えとして「銀杏の中の桜」「ロザリオの滴」へつながっているのだと勝手に解釈しています。)
②楽しい修学旅行で、真美さんは犬の落し物に注目「…やっぱり、緩い」⇒読者ゲンナリ(笑)
などが挙げられると思います。